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□■ 演出家・振付家対談 ■□

(司会)今回、フルリニューアルの新作「FAME」ということですが、どんなこだわりを持って作り上げていったのでしょうか。

(西田)全てが新しい。世界の「FAME」史上最高の「FAME」。これが合言葉です。
ロンドンへ3人で行き、向こうで原点の「FAME」を観て勉強して、それぞれの感性で自分たちがこういう「FAME」にしたいという想いをこめて創った集大成!

(吉田・阿部)その通り!今回の「FAME」は全て今までの「FAME」とは別物です。新作だと思って下さい。

(吉田)僕だけ「FAME」に参加するのが初めてだったのでとにかく過去のものはなるべく・・・。曲から受ける印象に忠実に新鮮な視点で取り組むよう意識しました。

(司会)なるほど。阿部さんはどんなこだわりをもって望まれたのでしょう。

(阿部)ひたすら熱くかっこ良く。

(西田)本当に熱くてかっこ良いよねー。観ていて体が勝手にノって来る。中身は動きたいけど演出は動いちゃいけない立場だから、自分を押えるのに大変。

(阿部)そりゃそうだよね。

(西田)だから稽古が終わると疲れるんだ。動きたい衝動を力で押さえるから肩がこるんだよね。(笑)

(司会)そんな疲れ方をされてるとは知りませんでした

(西田)曲もバラエティーに富んでいて楽しい。ミュージカルと観たことがない人も楽しめるミュージカルだよね。ロンドンでも実際観光客が「何か1本ミュージカルを観たいんだけど・・」ってチケットブースに尋ねると「FAME」が絶対いいよ!!」って勧められるそうだよ。

(吉田・阿部)わかる。

(西田)そしてミュージカルを観慣れた人も勿論楽しめる。ラフでエネルギーがあって楽しめる、それでいて激しい、感動もある。非常に貴重なミュージカルだと思っているんだけど。

(吉田・阿部)ロングラン10年近いしね。

(司会)オープニング大ナンバー「HARD WORK」は皆さんで創られたということですが、いかがでしたか。何か苦労などありましたか。

(阿部)長い!

(西田)長いよね。

(吉田)長いし、人も多いし。

(西田)なかなか15分近く続くミュージカルナンバーってないよね。で、1曲の中で色々変化していく。

(吉田)ストーリー転換がすごくハッキリしているから。

(阿部)うん。

(西田)だから、曲でシーンがちゃんと創られてるよね。長くて大変だけど「HARD WORK」好きっていうCASTは多いよね。俺も「FAME」で1番好きなシーンなんだ。

(司会)確かに素晴らしいナンバーですよね。

(阿部)今だから言えるけど、創作する時間が少なかったからこそ集中力が高まり良かったのかな・・。

(西田)今だから言えると言えば・・。当初俺も「FAME」の演出やるなんて思ってなかったし、阿部ちゃんと吉田さんは出演者ではあったが振付家としては決まってなかったじゃん。それが急遽演出をやることになって、俺がやるならこの2人が振付じゃなきゃ嫌だという大きな条件を出したんだよね。
最初阿部ちゃんはやりたいとかやりたくないとかじゃなく余りにも時間的問題があって考えていたよね。で、吉田さんはニューヨークに勉強に行っていて国際電話で捕まえて頼むよってお願いしたという裏話はあるよね。

(司会)そうだったんですか!?

(西田)まあ、お客さんに見えるのは全部結果だから、結果が良いというのが1番良いことで・・。あ、結果には間違いなく良いですよ!本当にこの2人で良かったと思っています。

(司会)実際どの様に創られたんですか。

(西田)緻密に楽譜を追って小節ごとに打ち合わせた訳じゃなく、何となく皆の感性が揃ってお互いが認められたってとこじゃないかな。

(阿部)最初、イメージと構成だけを打ち合わせして・・。俺と吉田さんは対照的で、俺は振りや動きをきっちり考えてくることが出来ない人間でその場のノリかな。皆のパワーも手伝って動きが出てくる。

(司会)その場で?

(阿部)何となく構成やぼんやりしたものは作ってくよ。てか、1人で音聞いて譜面みてても出てこないのよ。実際目の前で役者みて、くるものがないとね。とにかく、ハナっからガンガンに行こうとは思っていた。自分の中には「HARD WORK」は苦労したかもね、しょっぱなだしね。

(西田)わかる!演出やっててもそう。その時自分にインスピレーションを与えてくれる空気で出来ていく。役者が違ってたら違うものが出来てただろうし。全部がこのメンバーだからこそ出来たオリジナルキャスト、オリジナルスタッフによるフルリニューアル!!

(司会)ずばり見所は?

(西田)今回は台本自体、昔と違う。前回は10年前のロンドン版だけど、今回は最新のアメリカ版台本。人物の描かれ方がかなり違っていたり、シーン、曲が違っていたり。
本から受ける印象でまた演出や振付も変わってきているし、役者の役作りも変わってきている。アイリス、グッディーのキャラが全然変わっているのも見所。「ONLY ONE」で言えば拒食症の麻子が過食症になっている位。(笑)何がどう違うかは観てのお楽しみ。その面白さは、以前の「FAME」を観ているからいいやって思っちゃダメですね。(笑)一度観ただけじゃ追いきれない。見所満載、ランチルームや「HARD WORK」なんてあちこちにドラマいっぱいで、1回では100%に近く無理だと思います。それ位色んな人が生きてるって描かれている。

(司会)お二方、見所をお願いします。

(吉田)簡単に言えば海外作品でありながらスタッフ、役者のオリジナリティが生かされているところかな。世界中の「FAME」が競い合っている。

(西田)日本のオリジナリティーを持てるのは素晴らしいこと。全く同じでなくて良いんだから。

(吉田)まあ、面白いところであり、大変なところでもある。結局台本や曲から掘り下げるしかないから。

(司会)やり甲斐があるということですね。

(阿部)その通り!

(司会)では、稽古場の空気はどんな感じですか?

(吉田)皆で新しいものを創っていると言う空気が良いんじゃないかな。

(西田)誰も前回までの「FAME」にとらわれた発言はないよね。

(阿部)そう言えばそうだ。

(西田)新作創ってる空気だよね。俺も何にも縛られてないな。

(阿部)まだ創ってる途中だけど本当に面白い。

(西田)今回「FAME」ってこんなに凄い!こんなに素晴らしい作品だって心から思えた。

(阿部)40数名の役者が強烈なものを持っていて稽古を始めるとパワーが同じ方向へ行きまとまるのが不思議。

(西田)それは純粋に良いものを創りたいという気持ちで繋がっているんだよ。

(阿部)それが1番良いことじゃないかな。今までの「FAME」とは比べものにならない程良いものになるんだって、確信できる。

(西田・吉田)その通り!

(西田)忘れてはならないのは、舞台監督や音響プランナーを初めとするスタッフの皆さんの情熱とチームワーク、そして技術力や作品への愛情、その全てが超一流だからこそ、世界の「FAME」史上最高の「FAME」になるって皆が思えるんじゃないかな。

(吉田・阿部)まさにその通り。本当に素晴らしいスタッフの皆さんだよね。皆「お金」とか「仕事」じゃなくて良い作品を創りたいって思いだけで繋がっている。こんな、熱を感じる稽古場ってなかなか無いよね。

(司会)更に今回は生バンドなんですよね。

(西田)生演奏は海外と同じアレンジでお贈りします。メンバーは初演以来ほぼ同じ。「FAME」は絶対にやりたいって思ってくれている。その心意気が嬉しい。生きた人間同士のセッション。オーケストラとの合同稽古では感動のあまり泣き出してしまう役者も、スタッフもいたしね。

(阿部)血が活性化する。なんで今回はこんなにゾクゾクするほど感動するのか・・。やっぱり思いが1つになるって大事。

(吉田)今回の「FAME」はまさに新作!

(西田)人の心を揺さぶる力を持つ「FAME」五感を遥かに越えているところで感じられる「FAME 」これを一度体験したら・・。

(阿部)連続12回観劇するお客様続出か!?

(西田)カンパニー全体が妥協を許さない。何でも言い合える関係を目指してやっています。妥協はしたくないし、良いものを創るため、何度でもゼロから出発出来る精神、ようやくその環境が出来つつあります。

(司会)最後にホームページを御覧の皆様に一言お願いします。

(吉田)自分にとって「FAME」との最初の関わりは、まだ舞台を志す前に観た映画の「FAME」です。演じるときも、振り付けするときも、あの時の新鮮な感動を思いだしながらやっています。

(阿部)今回の「FAME」は最高!本当に良いですよ。さっきからこればっかりだけど、心からそう思います。

(西田)そこから生まれる今までにない感動とパワーを感じて頂ければ本当に嬉しいと思います。御期待下さい。

(司会)有り難うございました。